番外編: 子どもの英語
このブログは、ビジネスマンの英語学びなおしをテーマにしていますが、今回は子どもの学習について書きます。
ホームパーティをするときに、クラスの人たちを招くことがあります。小さいお子さんも来てくださるのが楽しく、もう自分の子どもたちが大きくなった今、新鮮な気持ちでお話したり遊んだりします。
その様子を見てか、親御さんである若いパパママが、「子ども教室をしないのか」とか、「英語だけでベビーシッターをしないか」と言ってこられるのには、びっくりです。子ども教室はかつてやってましたし、ご信頼はありがたいのですが。
つまりは ①英語が上手 と思ってくれているのだろうし、
②子どもを預けて大丈夫 と思ってくれているのだろうから、ありがたく思うべきでしょう。しかし、
私に人事コンサルティングという仕事があるのを十分に知らないこともあるでしょうが、「焦りすぎ」という印象を受けてしまいます。
確かに小さいころから、接していることは有利な面がありますが、小さいころに外国にいたとか、外国人のお客さんが始終来ていたとか、きっちりお教室に通ったという人の中には、大人になってから、たいして英語ができない人が少なくありません。
私は過去にそんな方の軌道修正というか、仕切り直しをお引き受けしたこともあります。
言語習得について認知心理学の勉強をしていたとき、3歳と6歳と12歳で”言語の爆発”があると書いてあったと記憶しています。母国語の語彙数や構文数がどっと増える時期、より複雑な論理構造が扱えるようにぐっとなる時期だそうです。それに関係するかわかりませんが、
いろんな人たちのパターンを見てきて、英語の使い手になるには、12歳以後に英語で生活したり学校へ行ったりするか、意識して勉強するかが、絶対必要のように実感しています。
だから中学校からでも、十分遅くないわけです。
逆に小学校時代にきちんと発音も基礎も積み上げてきたのに、学校英語+塾の英語に突入したとたん、すさまじい発音になり、リスニング能力が低下し、やみくもに単語を覚えたりする競技に没頭させられ、あ~あという例も少なからず見てきました。
だから慌てなくていいのです。幼児から学習するとしたら、それは楽器を習って音感を育てるように、感覚を大切に育ててあげるといいと思います。
パパやママがいっしょに、歌やチャンツのCDを流し、声を出して、遊んであげるのがいいと思います。お膝にのせて、朗読にあわせ絵本をめくるもよし、お昼寝タイムの子守歌でもよし。
そうそう、「何スクールにいれれば、うまくいくかしら。」じゃなくて、いっしょにやってください。
もし週に1回でも、ネイティブの方が数時間子守りをしてくれたとしましょう。お子さんは、英語がわかるようになります。ただし、そのネイティブさんとのコミュニケーションの範囲において、です。コミュニケーションの多くは言語に依存しないことを思い出せば、大きな効果は期待できないのではと私見ですが思います。少なくとも12歳以後、勉強しないで楽勝なのは、学校の定期テストのレベルまででしょう。
いずれにしても、小学校、中学校、高校と、使える英語、通じる英語の教育があまねく行われるようになるのは、いつの日でしょう。もう何十年も課題となっているのに。見識が深く、教育者としての実力も十分な先生方の力が、結集され実を結びますように、祈る気持ちです。
(読み返せば、自分では、「お知り合いのお子さんの英語につきあう」でもなく、「日本の英語教育を何とかせなと努力する」でもなく、楽な道を選んでます。(^-^;)